| ◆ 介護を快互に  
       介護している飼い主の中には「こうなってしまったのは自分のせいだ」と自責の念に駆られ、自分を追い詰めてしまう人が多くいます。 
        近所迷惑からと、吠えるのを止めさせようと常に傍らでたたずみ、それが義務になっている方もいます。 
        悩みがあっても、それをどのように対処して良いか分からない、そんなことから昼間なのにカーテンを全部閉め切り閉じこもっているケースさえあります。 
      飼い主の気分は、暗く鈍よりとしているのが普通です。 
        そんな状態で犬を見つめてしまうと、飼い主の苦痛や悲壮感が犬にも伝わり、犬は余計に元気を失ってしまいます。 
        介護状態になった場合、その子の存在により飼い主が辛くなるのでは、介護生活に大きな影響をもたらします。 
      飼い主さんの悩みのほとんどが、食べない、夜鳴きで困ってる、床擦れが治らない、お漏らしをするなど排泄がうまくいかないです。 
        実際に介護するにも、何をどのようにして良いかわからないと言う方も多くいらっしゃいます。 
      大切な事は、歳だからの一言で諦めないで欲しいと言う事です。 
        歩けなくなったシニア犬が、飼い主さんの愛情と努力で歩き出した事も見てきています。 
        もし介護が必要でも、その子のQOLを考えて下さい。 
        介護は大変な事ですが、ちょっとした工夫でとても楽になるものです。 
        面倒がらずに工夫してあげて下さい。 
        また介護はこうあるべきだとルールを作らないで下さい。 
        その子その子の状態や体調により、様々な介護パターンがあります。 
        このパターンの組み合わせしだいでは、辛い介護も楽になります。 
      老齢になると体や頭の不調から、生きていくに必要な快食・快便・快眠・運動に狂いが生じます。 
        そして生きていくことを継続させるには、それらを人が介助する必要があります。 
        介護とは、生きていく為に必要な最低限度の手助けをすることです。 
        自宅介護をしていて、飼い主さん自身が追い詰められないようにして下さいね。 
        「犬の介護は単に犬を看るのでは無く、犬と一緒に飼い主さんの気持ちのケアーが必要」です。 
      犬が吠えるなら、日中は広い公園に連れて行って日光浴をしたりして遊ばせます。 
        そうすれば、夜は眠れるようになることがあります。 
        またシニア犬がいることを近所にあらかじめ話しておく。 
        そうすれば、近所の方の多少の理解は得られるかもしれません。 
      自分の不都合はどこにあるかを考え、飼い主さん自身が楽になれる方法を考え負担を軽くすれば、自然と気持ちも明るくなるはずです。 
        そうやって考え方を少し変えれば良いと思うのです。 
        看護・介護の主役は飼い主さんです。 
        飼い主さんが“楽”をしながら、愛犬が少しでも快適に暮らせる方法を、それぞれの家、それぞれの飼い主の考え方と状況に合わせて、見出していくことが必要です。 
        
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