◆ 老化のサイン=咳が出ちゃって苦しぃ〜

シニアと言われる7歳以上の犬の約25%が心疾患に罹っていると言われています。
慢性心不全とは弁膜症、心筋症などの心疾患の末期像で、発症してしまうと心臓が機能を停止してしまう時期を早めてしまい、死に至ります。

小型犬や中型犬では、多くの場合心臓の弁がうまく閉じないために起きます。
しかも悪い事に、心不全の程度が軽度では無症状なのです。
そして、何らかの症状が見られた時は、もうだいぶ悪くなってしまっているのです。

【心臓病になるとセキがでる!】

心臓はポンプの働きをし、血液により全身のすべての細胞の活動源としての酸素と栄養を運び、二酸化炭素と老廃物を体外に出す仕事を、生まれてから死を迎えるまでの間休み無く続けています。

シニア犬になると、血管がだんだん硬くなり血液はスムーズに流れなくなります。
そのため血液を送り出す力も大きくなり心臓に負担をかけてしまいます。
また心臓には血液の逆流を防止するための4つの弁がありますが、この弁が厚くなり、心臓の中の血液の流れをうまくコントロール出来なくなる事があります。
この機能が低下してしまうと、心臓や肺などの各臓器に血液が溜まってしまいます。

心不全を起こすと、運動時でなく安静時にも息切れや倦怠感、咳、運動を嫌がる、失神したりする、食欲不振、体重の減少、呼吸困難などの症状や、脚に浮腫などの症状が見られたりします。

【どうすればいい】

手作り食の場合、心臓に負担になる食物、特に塩分の高いものは与えてはいけません。(ナトリウムの多い食べ物はひかえて下さい!)。
動物病院で処方している、心臓病の時に食べさせる療法食を使用するのも良いでしょう。
また心臓に負担がかかるような運動は避けます。
暑すぎる、寒すぎる、また急激な温度変化などがあると症状の悪化が見られますから、注意が必要です。
“手”を“当てる”から手当と言いますよね?
病気自体が「今より良くなる」ということはありませんので、悪化させないようにするのは飼い主であるあなたの愛情からです。
また薬を使用すると生活の質が飛躍的に向上しますので、かかりつけの先生に相談してみて下さい!