◆ 老化のサイン=口臭ぁ〜ッ!

老齢病とは、「老齢に特有の疾病」「老齢に持続する疾病」「老齢で発症率が変化する疾病」を言います。そしてシニア犬で特に気を付けなくてはいけないのが「歯周病」、「心臓病」、「骨・関節疾患」、「甲状腺機能低下症」の四つの病気です。

【シニア犬の約8割が歯周病!】

健康な口の中は、引き締まったピンクの歯肉に白い歯がしっかりと支えられています。
これに「歯垢」がつきはじめると、口臭が出始めます。
「歯垢」は粘着性で細菌を含んだ無色の膜で、これが固まると「歯石」となります。
「歯石」は歯肉に炎症を起こします。
この状態を「歯肉炎」とよび、歯周組織を破壊し口臭が激しくなります。

「歯周炎」が悪化すると「歯周ポケット」が出来てきます。
「歯周ポケット」とは歯肉と歯根の間のすき間の事です。
その結果「歯周病」を起こし、歯がガタツキ抜けてしまいます。

このように、歯にたまり続けた歯垢や歯石は、細菌のすみかとなり歯周炎の原因になります。
歯周病を起こすと、歯肉の腫れや歯肉の痩せ、赤み、出血、口臭、痛みなどの症状が見られます。
そんな口から舌を出し、あなたをペロペロと舐めてるんですよ…

当然ですが、歯周病を起こすと歯が痛いので食欲が落ちますし、水を飲む舌を動かすのも辛いでしょう。
歯が痛くて、お腹が減っても食べられない、喉が渇いても水が飲めないなんて、とっても可哀想です。
体力も低下してしまうでしょう。
しかし歯周病は、それだけでは済まない奥の深い恐い病気なのです。

歯周病を起こすと、傷ついた歯肉の血管から細菌が入り込みます。
そして血液の流れにのった細菌は脳や腎臓、心臓、肺、関節へと運ばれていきます。
その結果、様々な病気を引き起こし健康に重大な影響を与えてしまうのです。

【どうすればいい】

歯周病の予防は、当然のことですが毎日の歯磨きです。
シニア犬になってから困らないためにも、若い頃から歯磨きの習慣をつけておく事はとっても大切です。

歯磨きの習慣の無いシニア犬では、歯磨きはとても大変な事がほとんどです。
そんな歯磨きを嫌がる仔には、歯と歯茎にスプレーするデンタルスプレーや、毎日の飲み水にまぜるだけで簡単にケアの出来るアクアデントというデンタルケアー用品などもあります。
“手”を“当てる”から手当と言いますよね?。
愛犬の口の中を清潔に保つ手助けは、飼い主であるあなたの愛情からです。